イセリアカイガラムシ (別名 ワタフキカイガラムシ)
イセリアカイガラムシ
(別名 ワタフキカイガラムシ)
カメムシ目ヨコバイ亜目腹吻群カイガラムシ上科ワタフキカイガラムシ科
学名:Icerya purchasi Maskell
原産地:オーストラリア 日本には明治40年代に苗木について侵入。
庭隅に自生したナンテンが同じく自生したヤツデと競い合って大きくなりました。
今年も赤い実をつけましたが、いつもヒヨドリに食べられてしまいます。
ボケた白い部分はヤツデの花です。

ナンテンの葉の一部が紅葉、茎も赤く染まっています。
そこに白く輝くのは?
..........大嫌いなカイガラムシ!!!

よく見るとあっちにもこっちにも!
大きさは数ミリ、5〜7mmくらいのものが多い。

こんなに大きいのもいました。
体長1cmくらいあります。

これは脚のような突起や長短の繊維が不規則に飛び出しています。

今までカイガラムシを見つけると小枝などでこそげ落としていました。
今日はいざ、対決!
枝ごと切ったものを室内に持ち込み、ひっくり返して腹側を見ました。
白いワックスで覆われた虫体の腹側に小さな赤い虫が3匹。
? ? ?

ネットで検索するとカイガラムシの白い部分は卵嚢(らんのう)と。
この薄気味悪い虫の内部を見るにはどうしたらいいのでしょう?
まずピンセットで後部を挟んで引っ張ってみました。
すると思いがけないことに下半身が容易に離れ、繊維の中には赤い粒々がびっしり!
ワックス製のマントの下に真綿に包まれた卵があったという感じです。

上の方を確認します。
まさしく卵です。長細い赤い卵が細かい繊維に包まれていました。
卵の長さは1mmもありません。

下の方はまるで卵に手脚が付いているかのよう。
孵化したばかりの幼虫でしょう。
1対の触覚と3対の脚が昆虫であることを証しています。
上の腹側の画像にいた赤い虫も卵嚢から出たばかりの幼虫だったのでしょう。

こんなゴミのようなものが幼虫。
白っぽい分泌物やクモの糸のような繊維が認められます。

さらに亀の甲羅のような形になります。
上からは脚は見えず、全周から白い細い繊維が突出。
幼虫は歩いて移動し、茎に固着して口吻を差し込み篩管から養分を吸います。
この時過剰な養分でワックスに覆われた卵嚢を形成。

若い成虫。

またイセリアカイガラムシは吸引した過剰の糖分を排泄します。
これは甘露と呼ばれ、アリの大好物です。
この水滴も甘露?

成熟した虫体は左側の赤っぽい部分。
眼のような丸い部分は甘露かと思われます。
右のワックスでできたスカートのような部分で産卵、孵化という雌だけの単為生殖が行われています。
稀に翅のある雄も出現するようですが日本ではほとんど観察されていないそうです。

ミカンの枝にびっしり繁殖したイセリアカイガラムシ。
この庭ではミカン、ナンテン、ハギ、ユキヤナギ、ボタンによく発生します。

今まで敬遠していたカイガラムシをやっと記事にしました。
天敵はベダリアテントウ。この導入で最近は日本のイセリアカイガラムシは減少しているそうですが、この庭ではべダリアテントウを見たこともなく、まだまだカイガラムシが多発して悩まされています。
無農薬を保つにはやはり手動で取るしかありません。
この際、ビッシリついた枝は切除。
散発の場合は袋を受けて落とし、袋のまま処分すべきですね。
虫体は口吻だけで枝と繋がっていますから、虫を潰さなくてもいいのです。
ただし葉裏の小さい幼虫は見逃し易いので要注意です。
(別名 ワタフキカイガラムシ)
カメムシ目ヨコバイ亜目腹吻群カイガラムシ上科ワタフキカイガラムシ科
学名:Icerya purchasi Maskell
原産地:オーストラリア 日本には明治40年代に苗木について侵入。
庭隅に自生したナンテンが同じく自生したヤツデと競い合って大きくなりました。
今年も赤い実をつけましたが、いつもヒヨドリに食べられてしまいます。
ボケた白い部分はヤツデの花です。

ナンテンの葉の一部が紅葉、茎も赤く染まっています。
そこに白く輝くのは?
..........大嫌いなカイガラムシ!!!

よく見るとあっちにもこっちにも!
大きさは数ミリ、5〜7mmくらいのものが多い。

こんなに大きいのもいました。
体長1cmくらいあります。

これは脚のような突起や長短の繊維が不規則に飛び出しています。

今までカイガラムシを見つけると小枝などでこそげ落としていました。
今日はいざ、対決!
枝ごと切ったものを室内に持ち込み、ひっくり返して腹側を見ました。
白いワックスで覆われた虫体の腹側に小さな赤い虫が3匹。
? ? ?

ネットで検索するとカイガラムシの白い部分は卵嚢(らんのう)と。
この薄気味悪い虫の内部を見るにはどうしたらいいのでしょう?
まずピンセットで後部を挟んで引っ張ってみました。
すると思いがけないことに下半身が容易に離れ、繊維の中には赤い粒々がびっしり!
ワックス製のマントの下に真綿に包まれた卵があったという感じです。

上の方を確認します。
まさしく卵です。長細い赤い卵が細かい繊維に包まれていました。
卵の長さは1mmもありません。

下の方はまるで卵に手脚が付いているかのよう。
孵化したばかりの幼虫でしょう。
1対の触覚と3対の脚が昆虫であることを証しています。
上の腹側の画像にいた赤い虫も卵嚢から出たばかりの幼虫だったのでしょう。

こんなゴミのようなものが幼虫。
白っぽい分泌物やクモの糸のような繊維が認められます。

さらに亀の甲羅のような形になります。
上からは脚は見えず、全周から白い細い繊維が突出。
幼虫は歩いて移動し、茎に固着して口吻を差し込み篩管から養分を吸います。
この時過剰な養分でワックスに覆われた卵嚢を形成。

若い成虫。

またイセリアカイガラムシは吸引した過剰の糖分を排泄します。
これは甘露と呼ばれ、アリの大好物です。
この水滴も甘露?

成熟した虫体は左側の赤っぽい部分。
眼のような丸い部分は甘露かと思われます。
右のワックスでできたスカートのような部分で産卵、孵化という雌だけの単為生殖が行われています。
稀に翅のある雄も出現するようですが日本ではほとんど観察されていないそうです。

ミカンの枝にびっしり繁殖したイセリアカイガラムシ。
この庭ではミカン、ナンテン、ハギ、ユキヤナギ、ボタンによく発生します。

今まで敬遠していたカイガラムシをやっと記事にしました。
天敵はベダリアテントウ。この導入で最近は日本のイセリアカイガラムシは減少しているそうですが、この庭ではべダリアテントウを見たこともなく、まだまだカイガラムシが多発して悩まされています。
無農薬を保つにはやはり手動で取るしかありません。
この際、ビッシリついた枝は切除。
散発の場合は袋を受けて落とし、袋のまま処分すべきですね。
虫体は口吻だけで枝と繋がっていますから、虫を潰さなくてもいいのです。
ただし葉裏の小さい幼虫は見逃し易いので要注意です。
この記事へのコメント
白いカイガラムシがつくことがあります。
見苦しいですよね。
これだけ拡大したものを見せていただき姿がよくわかりました。
バラにつく白いカイガラムシとは違う種類なのかな。
こちらも厄介で今年、初めてバラにこれでもかというくらい
発生しました。
歯ブラシで落とし続けるのも限界で。。。。バラの茎につく
綿みたいな感じのものは何なのでしょうか。
このワタのような粉もムシなのか、それとも排泄物なのかなあ。
本当に植物を無農薬で育てるには限界がありますね。
人間も病気になれば薬を飲むのと同じで。。。。
ありがとうございました。
この形のカイガラムシって見たことあるようなないような・・・
みんな白っぽいので同じように見えるのでしょう
1センチもあるなんて大きいですね
排泄された甘い蜜玉 よく撮れましたね!
にくいにくいと思っていても興味津々
形を次々変えていくんですね
亀の甲羅みたいになったり!
退治するのは大変ですね 枝ごと処分するにも厄介で・・・
バラに着くカイガラムシはバラシロカイガラムシというのでしょうか?
これはまた厄介そうですね。
やはり細かいブラシでこする取るのが最善でしょうか?
イセリアカイガラムシの付いたナンテンの葉裏にも細かい綿のようなものが付いています。
排泄物とか脱皮した殻かとか思っていますが、定かではありません。
長年避けてきたカイガラムシをやっと採り上げました。
今度のナンテンのカイガラムシは多少美的(?)でしたし、撮影しやすい高さに付いていました。
しかしワックスの白は撮影困難、白とびに苦労しました。
でも構造がわかったのでホッとしています。
王様みたいなのが1cm、あとはもっと小さく数ミリと追加しました。
関東にはやはり少ないのでしょうか?
こちらではまだ違う種類のカイガラムシもたくさん見ます。
気持ちが悪くなるような虫ですが、カイガラムシの中には樹脂・染料・食品添加物にも利用されているものもあるようです。
本当は開いた時あまり気持ちが悪かったら止めようと思っていましたが、構造がわかって納得できました。
このカイガラムシはすでにボタン1株を枯らしましたし、ゲッケイジュに着いたカイガラムシには退治できず、ついに木を切ってしまいました。
まだ季節との関係は確認していませんが、葉が落ちた後によく目立ちます。
にっくきカイガラムシ、イセリアカイガラムシというんですね。
沢山並んだ様子にはぞっとします。
無農薬での園芸は、むつかしいですね。うちではときどき薬を使いますので、被害は少ないようです。ペダリアテントウの訪問がまたれるところですね。でもこれがまた大量に繁殖したら、他への影響はどうなんでしょうか。
ユキヤナギに花が咲き始めたかと思ったら、
この白いカイガラムシだったということが、毎年起こっています。
体験的に早く捕殺しないと大変なことになると思っていたのですが、
なるほど白い綿の中に卵が無数なのですね。
私は、びっしり付いた枝は袋の中に切り落とします。
虫は薄いゴム手袋をして、つまんで袋に。火葬です(笑)
天敵のべダリアテントウムシを検索しましたが、見たことがありません。
紅葉をバックに輝くような白いイヤリングでしょうか(笑)。
イセリアカイガラムシ? ワタフキカイガラムシ? どちらか迷って両方並べました。
ペダリアテントウは寒いところでは越冬できないようですから、この辺りでは無理なのでしょうか。
また、増えすぎると共食いするとか、また問題もあるでしょうね。
うちでもユキヤナギに花と競って付きます。
やはり早期発見、手動駆除が最適ですね。
茎から落とせばもうそれでよいと聞いたこともありますが、今回腹部に卵のみならず幼虫もいることを知りやはり焼却すべきと思いました。
カイガラムシは柑橘類によくつきますね。
「潰すとオレンジ色になり気持ち悪い」も同感です!
私もまだ薬剤を使ったことはありませんが、あのワックスのマントを思うと効きにくそうですね。
特にみかん類には手動で頑張ってみてください。
では駆除がんばってください^^!
折角、URLのメモを探しだしたので、おまけでした!
カイガラムシ、お好きでしたか!
私はやはり苦手ですがブログに載せるために構造がわかると得体が知れない時より楽になります。
庭には他のカイガラムシもいますのでいずれまた?
カイガラムシ、私も大嫌いでした。
でも今回は赤いナンテンの葉についたカイガラムシの白さに魅せられてここまで来れました。
お庭のカイガラムシ、いろいろたくさん見つけてくださいね。