ナツツバキの実
ナツツバキの実
ナツツバキ(夏椿)はツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。
学名: Stewartia pseudocamellia
別名:シャラノキ(沙羅樹)(娑羅樹)
今年はナツツバキにたくさんの果実が出来ました。
ナツツバキの花はすでに2009年6月に記載しましたが、今回はこの実を見直します。
http://yuusugenoniwa.blog.so-net.ne.jp/2009-06-28

すでに葉は全て落ち、硬い蒴果が裂開しています。

白い花は6月開花。直径約5cm。
蒴果とは対照的で、柔らかくふくよかな花です。
5枚の花弁が基部で合着する離弁花。

花冠は1日で雄しべと共に潔く落ちて、雌しべだけ残った球状の実になります。
右は大きく膨らんで開花を待つ蕾。

雌しべは枯れても長く残ります。
子房の膨らみに伴って萼は次第に大きくなっていくはずですが、その画像がなく残念です。

紅葉の頃には果実も茶褐色になり、5枚の萼片が開きかけています。

萼片が花弁のようにほぼ平開。

蒴果は5裂、萼片も落下していきます。

萼片が全部ないものが多く見られます。
すでに冬芽も輝き始めました。

種子は残っているのでしょうか?
この2果ではもう種子がこぼれて空っぽのようです。

この果実にはまだ種子がありそう。

右3室に種子が見えます。
種子は1室に1〜2個入っています。

大きな萼片が花びらのように5枚とも残った果実。
萼片の外則は細かい毛に覆われています。

まるでドライフラワーのよう。

種子が残っていた果実を採り、種子と並べました。
右側の小さい方はヒメシャラの果実です。
種子は共に長径約6mm。

追加:種子は 6x 4x 2mm。
外側は亀の甲羅のようにやや膨隆しています(右と左の種子)。
横半分に切りました。白く見えるのは胚乳でしょうね(上の断面)。

ヒメシャラはナツツバキより少し早く花が咲きます。
花は高所に多く、たいていは落花して初めて開花に気付くのです。
花の直径はナツツバキより小さく約2cm。

今年の年末は多事多難、あっというまの師走でした。
ゆっくり花たちと過ごせる時間がほとんどなかったのが残念です。
とぼとぼと途切れがちのブログですが、お付き合いいただいてありがとうございました。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
ナツツバキ(夏椿)はツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。
学名: Stewartia pseudocamellia
別名:シャラノキ(沙羅樹)(娑羅樹)
今年はナツツバキにたくさんの果実が出来ました。
ナツツバキの花はすでに2009年6月に記載しましたが、今回はこの実を見直します。
http://yuusugenoniwa.blog.so-net.ne.jp/2009-06-28

すでに葉は全て落ち、硬い蒴果が裂開しています。

白い花は6月開花。直径約5cm。
蒴果とは対照的で、柔らかくふくよかな花です。
5枚の花弁が基部で合着する離弁花。

花冠は1日で雄しべと共に潔く落ちて、雌しべだけ残った球状の実になります。
右は大きく膨らんで開花を待つ蕾。

雌しべは枯れても長く残ります。
子房の膨らみに伴って萼は次第に大きくなっていくはずですが、その画像がなく残念です。

紅葉の頃には果実も茶褐色になり、5枚の萼片が開きかけています。

萼片が花弁のようにほぼ平開。

蒴果は5裂、萼片も落下していきます。

萼片が全部ないものが多く見られます。
すでに冬芽も輝き始めました。

種子は残っているのでしょうか?
この2果ではもう種子がこぼれて空っぽのようです。

この果実にはまだ種子がありそう。

右3室に種子が見えます。
種子は1室に1〜2個入っています。

大きな萼片が花びらのように5枚とも残った果実。
萼片の外則は細かい毛に覆われています。

まるでドライフラワーのよう。

種子が残っていた果実を採り、種子と並べました。
右側の小さい方はヒメシャラの果実です。
種子は共に長径約6mm。

追加:種子は 6x 4x 2mm。
外側は亀の甲羅のようにやや膨隆しています(右と左の種子)。
横半分に切りました。白く見えるのは胚乳でしょうね(上の断面)。

ヒメシャラはナツツバキより少し早く花が咲きます。
花は高所に多く、たいていは落花して初めて開花に気付くのです。
花の直径はナツツバキより小さく約2cm。

今年の年末は多事多難、あっというまの師走でした。
ゆっくり花たちと過ごせる時間がほとんどなかったのが残念です。
とぼとぼと途切れがちのブログですが、お付き合いいただいてありがとうございました。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
この記事へのコメント
たくさんの感激をいただけて感謝しきれないです~
ふくよかなナツツバキとその後の姿でしめくくりですね
果実も抜け殻もすてきなので見とれました。
残っている萼片にも趣がありどの段階も美しく映えますね!
ヒメシャラの花が見たくて毎年気にしているのですがまだそのときがやってきません・・・
確かにおっしゃる通り! 高所にいつの間にか咲いているのだと思います。
今年は特に忙しく瞬く間に過ぎたのではないかしら
お正月はゆっくりなさってくださいね
新年もよろしくお願いいたします
ツバキ科なのに、ツバキとの実の形状の違いに興味をもちました。それでも熟すると割れるところは似ていますね。種子の形は似ているのでしょうか。
暖かいコメントに支えられて、辛うじて年末まで続けることができました。
ヒメシャラの花は小さいため葉に隠れやすく、ひっそり咲いて落花。
ナツツバキが咲いたから2種並べて撮ろうと思った頃には終っていますので、私も毎年見逃しです。
今、遅ればせながら黒豆を煮ています。元旦には4世代7人集合です。
どうぞお元気で楽しいお正月をお迎えください。
素人のにわか検索で書くブログは間違いも多々。
ご指摘いただける度に深く感謝しております。
ナツツバキの種子が不明瞭でしたから、今日、拡大画像を追加しました。
ツバキでは球形の大きな果実の厚い果皮が3つに割れ、丸っこい種子がこぼれますね。
ツバキの種子の中には油がたくさん詰まっていますが、ナツツバキには油はないようでスリムです。
実もいいですね。シマサルナシのリースに差し込むと似合いそうだと、特に「ドライフラワーのよう」と書かれた実を見て思いました。
賑やかなお正月になりそうで、よかったですね。
私も多事多難の年でした。
「禍福はあざなえる縄のごとし」ですから、お互いに来年はきっといいことがある!
落花して初めて開花を知らされる花、なるほどツバキ科です。
うちの庭では二度植えましたが、枯れてしまいました。あきらめました。
仙台からやってくる子供たちを今、待っているところです。遠いですね。
今、中津川との連絡が入りました。
正月は8人の大家族です。
お世話になりました。来年はどんな花のお話が聞けるかしら?
何でもありのお庭、でもナツツバキはなかったのですね。
これはやはり1本はあったほうがいいと思います。
でも「ドライフラワーのよう」な実をリースに期待するのは無理かなと思います。萼の部分は脆くてすぐ落ちてしまうからです。
いよいよ新しい年が近づいてきました。
「禍福はあざなえる縄のごとし」ですね!
お互いに来年はいいことがありますように。
そういえばヤマボウシは見事に咲くのに、ナツツバキは無かったのですね。
2度とも枯れたとは不思議です。
8人はたいへんですね。そういう私も7人ですが、やはり会いたいですから歓迎してしまいます。
来る年もまたよろしくお願いします。
今年は転機の年となり、忙しくてブログも滞りがちでした。
それでも忘れずに覗いてくださってありがとうございました。
来年もお元気でご活躍されますよう、楽しみにしています。
花びらが落ちるとすぐに丸い実の形になっているのは、知りませんでした。
上品な木ですから、庭に欲しいところです。
実家にあるのですが、実の時期は見逃していました。
植物も芽ぶきから、花、実、種と、面白いことだらけですが、まだ根っこの写真までは手が回りません。
夕菅さんは根のも言及されることがありますね。
来年もいろいろ教えていただきます。
よろしくお願いします。
2015年最後のコメントをありがとうございました。
私はまだ花は見てもそのあとの変化を追うことまでは出来ず、今度も花冠が落ちたあと大きくなったはずの萼の写真は1枚も撮っていませんでした。
それどころか、葉もろくろく撮っていなくて慌てることもあります。
まして根までは及びません。
サクラタデの時はたまたま目に付いただけで例外です。
今年もまたとんとんさんの美しい写真を楽しみにしています。
年末年始、主婦はほんとうに多忙ですね。
枯れた実が面白かったのでつい書いてしまいましたが、あとから真冬にナツツバキは無粋だったと悔やんでおりました。
今年は暖かくて椿の開花も早く、長く楽しめそうですね。