ジュズサンゴ
ジュズサンゴ(数珠珊瑚)
学名:Rivina humilis L.
ヤマゴボウ科の常緑多年草(小低木)
熱帯アメリカ原産、日本では明治後期に小笠原に帰化し野生化。
草丈:30〜100cm
昨年、園芸店で初対面、野草的な雰囲気に惹かれましたが、寒さに弱いという説明でしたから1株だけ購入、朝日が当たる軒下に植えました。
しかし、思いのほか発育良好で大きな株になりました。
そして今春、枯れたと思った株元から新たに芽が出てさらに大きく繁りました。
愛知県北部のこの庭では昨冬最低気温−5℃になった日があり、雪も2度降りましたが軒下は暖かかったのでしょうか。

小枝が多数分岐し、対生の葉の葉腋から出た総状花序に白い小さな花が咲きます。
間もなく緑色の果実ができ、熟して紅く輝きます。
ジュズサンゴは夏から秋にかけて長い間、花と実が同時に見られるのが特徴です。
1枝切って1輪差しに活けても風情があります。

微風に揺れる花はなかなかピントが合いません。

花の直径は約5mm、花弁のように見えるのは萼で4枚。

4枚の萼の間から雄しべが4本、雌しべは1つ。
花は白色ですがやや淡桃色を帯びたものもあります。

花を拡大すると雄しべの花粉、子房から突出する柱頭が確認できました。
雌しべの子房は1心皮からなり、柱頭も1本です

受精を終えると萼や子房は緑色になります。まだ葯が残っていますね。

緑色の蕾のように見えますが、これらは果実で種子が形成されつつあります。

果実は緑色から白色に、さらにピンクに染まっていきます。
珊瑚にもこんな色のものがありますね。

果肉がつくと果実は直径4〜5mmになります。

この房は珍しく、下の実はまだ緑色ですが、上は赤、ピンクの実が1個だけあります。

紅い果実の萼は反り返って完熟、落下の準備完了です。
幼い頃のホオズキ遊びを思い出します。

果実の数もまちまち、20個以上のこともあります。
よく見ると果実の天辺には柱頭の後がぽつんと残っています。

7月29日。
親株から2m程離れた所からは、こぼれ種から発芽したと思われる新株が育ち、花が咲き始めました。
庇の下で乾燥気味な場所ですが元気に育っています。

9月6日。既に高さ60cmになり、花穂がいっぱいです。赤い実も数房ありますね。

9月26日、最盛期。(画面をクリックして見て下さい。)

果実をひらいてみますと、黒っぽい円盤状の種子が出てきました。
周りの果肉は熟した柿のように柔らかく、紙に圧すと黄橙色に染まりました(右上)。
左下の緑色の果実からも黒い種子がごろんと出てきてびっくり。

この紅いおいしそうな実、鳥が食べに来ている様子も無く、アリが運んでいくのも見たことがありません。
購入時のラベルには「*注意 食べられません!」と書かれています。
毒性があるのでしょうか? しかし試食体験記事はみつかりません。
検索中、「ジュズサンゴの果肉の色素にはベタレイン系色素が含まれ、ワインや菓子などの食品の着色、織物の染色に利用されている」と明記されている文献を見つけました。
それではやはり試食です。
5粒舌に載せて圧しました。
ほのかに甘いかなと思われるくらいで、刺激も香りもありません。
口を漱ぐと水がオレンジ色!!!
黄色やピンクの実ができる園芸品種もあるそうですが、まだ見たことはありません。
学名:Rivina humilis L.
ヤマゴボウ科の常緑多年草(小低木)
熱帯アメリカ原産、日本では明治後期に小笠原に帰化し野生化。
草丈:30〜100cm
昨年、園芸店で初対面、野草的な雰囲気に惹かれましたが、寒さに弱いという説明でしたから1株だけ購入、朝日が当たる軒下に植えました。
しかし、思いのほか発育良好で大きな株になりました。
そして今春、枯れたと思った株元から新たに芽が出てさらに大きく繁りました。
愛知県北部のこの庭では昨冬最低気温−5℃になった日があり、雪も2度降りましたが軒下は暖かかったのでしょうか。

小枝が多数分岐し、対生の葉の葉腋から出た総状花序に白い小さな花が咲きます。
間もなく緑色の果実ができ、熟して紅く輝きます。
ジュズサンゴは夏から秋にかけて長い間、花と実が同時に見られるのが特徴です。
1枝切って1輪差しに活けても風情があります。

微風に揺れる花はなかなかピントが合いません。

花の直径は約5mm、花弁のように見えるのは萼で4枚。

4枚の萼の間から雄しべが4本、雌しべは1つ。
花は白色ですがやや淡桃色を帯びたものもあります。

花を拡大すると雄しべの花粉、子房から突出する柱頭が確認できました。
雌しべの子房は1心皮からなり、柱頭も1本です

受精を終えると萼や子房は緑色になります。まだ葯が残っていますね。

緑色の蕾のように見えますが、これらは果実で種子が形成されつつあります。

果実は緑色から白色に、さらにピンクに染まっていきます。
珊瑚にもこんな色のものがありますね。

果肉がつくと果実は直径4〜5mmになります。

この房は珍しく、下の実はまだ緑色ですが、上は赤、ピンクの実が1個だけあります。

紅い果実の萼は反り返って完熟、落下の準備完了です。
幼い頃のホオズキ遊びを思い出します。

果実の数もまちまち、20個以上のこともあります。
よく見ると果実の天辺には柱頭の後がぽつんと残っています。

7月29日。
親株から2m程離れた所からは、こぼれ種から発芽したと思われる新株が育ち、花が咲き始めました。
庇の下で乾燥気味な場所ですが元気に育っています。

9月6日。既に高さ60cmになり、花穂がいっぱいです。赤い実も数房ありますね。

9月26日、最盛期。(画面をクリックして見て下さい。)

果実をひらいてみますと、黒っぽい円盤状の種子が出てきました。
周りの果肉は熟した柿のように柔らかく、紙に圧すと黄橙色に染まりました(右上)。
左下の緑色の果実からも黒い種子がごろんと出てきてびっくり。

この紅いおいしそうな実、鳥が食べに来ている様子も無く、アリが運んでいくのも見たことがありません。
購入時のラベルには「*注意 食べられません!」と書かれています。
毒性があるのでしょうか? しかし試食体験記事はみつかりません。
検索中、「ジュズサンゴの果肉の色素にはベタレイン系色素が含まれ、ワインや菓子などの食品の着色、織物の染色に利用されている」と明記されている文献を見つけました。
それではやはり試食です。
5粒舌に載せて圧しました。
ほのかに甘いかなと思われるくらいで、刺激も香りもありません。
口を漱ぐと水がオレンジ色!!!
黄色やピンクの実ができる園芸品種もあるそうですが、まだ見たことはありません。
この記事へのコメント
うちにも何年か前からあるのですが、今年は大事にしなかったから、鉢植えのが何とか生存状態。反省していたところでした。
南でこぼれていたのは、“野生化”を期待していたけど、見かけないから消えたかな?北でタマリュウの間から出てきたのは、この間見かけましたから、2、3年目。
夕菅さんが立派に育てられているのを見て、これはいいなとジュズサンゴを見直しました。優遇してやります(笑)
友人のブログでピンクのジュズサンゴを見ました。それもこぼれ種で増えるなら、拾いに行って来ましょう(笑)
台風がそちらの方に進んでいるのでしょうか?大したことにならないといいですね。
ジュズサンゴは初めて知りました。
ヤマゴボウ科ということで納得です。
赤い実がとても綺麗ですね。
地植えは芳しくなかったのですね。むしろ、こちらが例外でしょうか?
今年発芽したところは雨水も当たり難く、ヤブコウジなどが枯れ、やむなくキチジョウソウを植えたばかりでした。
淡路島は台風も被害無く済みそうでしょうか?
こちらは暗くなって風雨とも激しくなってきました。
ジュズサンゴはヤマゴボウと同じヤマゴボウ科で花や実の付き方はよく似ていますが、心皮の数はジュズサンゴ1、ヤマゴボウ8と異なるそうです。
またヤマゴボウやヨウシュヤマゴボウには毒性があるので実は食べられません。私もこれらは試食しません(笑)。
今年、家内の実家からもらってきた株を庭に植えてあります。
増えるかどうか、来年、再来年が楽しみです。
お庭のジュズサンゴ、関東の冬が越せるかどうかが問題ですね。
私は今年落ちた実を拾ってあちこちに撒いてみようかと思っています、
花弁が無い花は花殻が少なくていつもすっきりしていて好きです。
かわいくて、赤い実もつぶらで素敵ですね。白い花と赤い実が同時に、また長い時期楽しめていいですね。来年はうちの庭にも仲間入りさせたくなりました。
病気も害虫の被害もなさそうですね。
やはり試食されたんですか。
2枚目の写真は.......実は花と実の1枝を撮ろうとしたのですが、丈が高くなって小枝が幾重にも重なっていて庭では撮れず、1枝摘んで一輪挿しに活けて風が来ない玄関で撮ったものです。お恥ずかしい次第。
白い花は「小人が踊っているよう」ですか。
たしかに軽やかな花です。萼が主体の花は後味がいいですね。
今のところ、病虫害の被害はありませんが、雨が長く降らないと葉が萎れそうになります。でも水を得ればまた元気回復、丈夫です。
やっぱり、食べてみましたよ(笑)。
毎年赤い実をたくさんつけて、今年も楽しみにしていましたが
実が白っぽいまま赤くならないのです。
数個の房のみ赤くなりましたが、丈が50センチほどある大きな株で
ほとんど白いままです。置き場所も同じで環境は変わっていません。
葉も幹も元気です。原因は何でしょうか。
教えてください。
よろしくお願いいたします。
ジュズサンゴの実が白いままなのですね。せっかくご質問いただきましたが的確にお答えすることが出来ません。
残念ながら私は鉢植えにはしたことがなく、軒下に畑の土を入れて育てています。植えっぱなしの3年目ですが今年も赤い実がなっています。
一般には肥料が切れると葉や果実の色がさめるようです。また除草剤で紅い花が白くなった話は聞いています。
ネット検索してみましたが、同様の症状が見当たりません。
申し訳ありませんが園芸の専門家にお尋ねいただけますようお願いします。